〝無事に健康な赤ちゃんが生まれてきてほしい〟その願いの手助けをするのが出生前診断。35歳以上の高齢出産では、年齢とともに妊娠中の合併症が少しずつ起こりやすくなってくるのに加え、胎児の染色体異常の確率が上がるので検査を受ける人もいますが、私は20代で受けました。今回検査を受けた理由と検査を受けるにあたってやっておくことをまとめます。
出生前診断とは
出生前診断とは、赤ちゃんが生まれる前に、どのような病気を持っているかを調べる検査(出生前検査)を行い、これに基づいて行う診断のことをいいます。出生前検査を行うことにより、赤ちゃんの先天性疾患の一部を調べることができます。
出生前診断には種類がある
大きく分けて非確定検査(それだけでは診断がつかない検査)と確定検査(それだけで診断が確定する検査)とがあります。なお、非確定検査は、「染色体疾患が疑われる」ことを示す陽性結果が出ても診断は確定されないので、羊水検査や絨毛検査などの確定検査を受ける必要がありますが、確定検査は流産・死産のリスクも伴います。
非確定検査 | 確定検査 | ||||
検査名 | 新型出生前 診断NIPT |
コンバインド 検査 |
母体血清 マーカー検査 |
絨毛検査 | 羊水検査 |
実施時期 | 10~15週 | 11~13週 | 15~18週 | 11~14週 | 15~16週 |
検査の対象 | ダウン症 トリソミー18 トリソミー13 |
ダウン症候群 トリソミー18 |
ダウン症候群 トリソミー18 神経管閉鎖不全症 |
染色体疾患全般 |
出生前診断を検討した理由
私が28歳の時に妊娠し、出生前診断を受けたいと言ったのは主人から。親戚にダウン症の子供が生まれたことがきっかけでした。
親戚は生まれる前から知っていたのかは分かりませんが、他の親族は事前に知らず生まれて嬉しい反面素直に喜べなかった経験から、自分の親には安心してもらいたい、もし何かわかったら事前に準備したいという理由でした。
病院探しは早めに
出生前診断は検査をする種類によって実施できる妊娠周期が決まっています。
検査ができる病院も限られており、他院で検査のみ希望しても出産予約必要だったり、紹介状がないと検査ができない病院もあるので出生前診断を希望する際は早めに検査できる病院を探す必要があります。

こんなことが実際にあった…!
私の場合定期健診で通院していた病院は検査未実施、県内の近くの病院2件に確認したら当院で出産予定の人のみしか受け付けていないとのことだったので、車で1時間の県外の病院で検査のみお願いしました。病院探しが難航しその病院も検査ができる曜日が決まっていたので、検査を受けた時期は検査可能のギリギリの週数になっていました。
出生前診断をする前に話し合うこと
妊婦健診で医師に相談する
妊婦健診時に医師に出生前検査を受けるか悩んでいると伝えると、ダウン症の疑いがある時はエコーを見て分かる時もあり今のところ問題が無いと言われました。費用もかかることや高齢出産でないことから本当に出生前診断を受けるのか主人と何度も話し合いました
もしものときはどうするのか
出生前診断を受けて安心したい気持ちもありますが、大切なのはもしもの場合はどうするのか。
日に日にお腹の赤ちゃんは成長していくので思い描いていた結果ではなかったときに悩む時間もそう多くありません。
結果をどうとらえるか
私が受けた検査は母体血清マーカー検査(通称クアトロテスト)という15週~18週の間に行う非確定検査です。
検査結果は自分の確率と疾患ごとに基準となる確率(カットオフ値)が掲載されており、数値でしか結果がでません。
どこまで検査をするのか
今回は医師から確定ではないが確定検査をする必要はないと言われたので確定検査をしませんでしたが、数値によっては確定検査をするのか選択を迫られます。
どの値なら確定検査をするのか事前に決めておかないとすぐ決断が必要になるので事前にどうするのか話し合いが必要です。
費用の確認
出生前診断は自由診療にあたるので保健は適用されません。病院によって検査費用は変わりますがどの病院も結構費用がかかり、確定検査になると何十万円とかかります。今回私が受けた検査は非確定検査であり、病院の検査料は診察料込で26,230円でした。
まとめ
出生前診断を受けるにあたって検査をしてほしい夫としなくてもいい私の考えが対立し話し合いが難航し、検査を受けるまで時間がかかりました。
また病院探しも苦戦し、妊婦健診に行っている病院では無理を言って早く紹介状を作成してもらい、健診日以外に取りに行く手間もありました。
夫とぶつかることもありましたが、今回出生前診断を受け結果が分かってようやく妊娠したことを素直に喜べた気がしました。少しでも出生前検査について気になるという方は妊娠週数によってできる検査が限られてくるので早めに家族と相談するようにしましょう。
